蜜色トライアングル ~Winter Blue
どうやら端数を値切ろうとしているらしい。
さすが会計のプロ、お金には細かい。
冬青はケチというわけではないが、きっちりしている。
家計は木葉に任せると言うが、向き不向きという点で言えば冬青の方が向いているのだろう。
「決まったか? 木葉」
「うーん、もうちょっと見させて」
「わかった。俺は本棚を見てくる」
冬青は言い、スタスタと歩き出す。
相変わらずマイペースだ。
くすりと笑い、木葉はメモに視線を戻した。