蜜色トライアングル ~Winter Blue
「なに……それ……」
「……」
「まさか……駆け落ち?」
呟いた凛花に、圭斗は目を剥いた。
「木葉と冬青が? ……そんな関係なのか、あの二人は!?」
「もうお互い兄妹じゃないって知ってるわけだから、ありえない話じゃないけど……」
「おれは絶対に許さない。でも木葉はそんなことする子じゃない。訳があるはずだ」
圭斗は首を振り、はぁと額に手を当てる。
凛花はその隣で腕を組んで考え込んだ。
この間木葉に会った時、それとなく忠告はしたつもりだった。
あまり伝わっていないようだったが……。
もっとはっきり言った方が良かったのだろうか?
「訳、ね……。確かに木葉はそんなことする子じゃないけど、冬青はわからないわ」
「……凛花……」
「あたし、覚えてるもの。ほら昔、『三匹の子豚』の話をしたときに……」