蜜色トライアングル ~Winter Blue
四章
1.破滅の予感
夕刻。
木葉は夕飯のポトフを作りながら、物思いにふけっていた。
――――あれから3日。
木葉は毎晩、冬青に抱かれていた。
夜遅く帰ってきても、冬青は木葉を抱きしめ、口づけ、快楽へと誘う。
そして木葉が冬青の腕の中で意識を失って……そして翌朝目覚めると、冬青はいない。
「……」
木葉は冬青の手指に晒されると、何も考えることができなくなってしまう。
そして、あの瞳……。
壮絶な色気を纏うあの瞳に見つめられると、魂が抜けていくような気がする。
「……お兄ちゃん……」
兄のあの瞳は、普通ではない。
閨の中、あの瞳で見つめられて落ちない女はいないだろう。
もしあの目で街中を歩いたら、女が集団で後をついてくるに違いない。
「……」