蜜色トライアングル ~Winter Blue



……気が付くと。

木葉は両手両足首をパイプベッドの四隅にくくりつけられていた。

布でできた紐のようだが、木葉の角度からはよく見えない。


「……っ……」


大きく開脚させられた足は、紐に引っ張られて閉じることができない。

体の最奥を襲う指は容赦なく木葉の感じる部分を抉る。


「な、なんでっ、……お兄ちゃんっ……」

「それはこっちが聞きたい」


冬青は言い、中から指を引き抜いた。

粟立った液体が足の間を伝ってシーツに漏れる。

その感覚に木葉が息を飲んだ、次の瞬間。


冬青は木葉の腰を抱え、潤んだ部分に滾る自身を埋め込んだ。


「――――っ!!」


卑猥な音と共に愛液が押し出され、二人の腿を伝って流れる。

埋め込まれたものは木葉の中を荒々しく突き上げ、あっという間に最奥まで到達する。

貫かれ、揺さぶられ、溶けそうな快楽が木葉を襲う。

朦朧とする木葉の頬を、冬青の手が包んだ。


< 96 / 137 >

この作品をシェア

pagetop