Blood Lovers
■ヴァンパイア
「そう…でも…凄く、美味しそう…」
そう言った男は咲良の指から流れる血をなめはじめた。舌が指を這おう不思議な感覚に咲良は思わず目を瞑る。
不意に後ろから聞こえた足音に視線を向けると、さっきまでそこにいたはずの杉崎と舞香の姿が無かった。
「先輩?ちょ、離してっ…」
驚いた咲良は男から離れようとするが足に根が生えたかのように動けない。
「おいし…頂きます…」
男は咲良の体を引き寄せたかと思うと肩に顔を埋めて…次の瞬間。咲良の首筋に痛みが走った。
「痛っ…」
「ん…凄い…おいし…んっ…」
ジュルジュルと何かを吸う音が聞こえる。その時咲良は初めてこの男の正体がヴァンパイアであることを知る。
「ヤダ…離し………」
突然咲良の言葉が途切れ、その場に倒れこむ。見上げると男はフードを外して咲良を見下ろしていた。その眼は朱く。口の端からは血が零れていて…
「ヴァン…パイ、ア…?」
その言葉に男はニヤッと笑うだけだった。
そう言った男は咲良の指から流れる血をなめはじめた。舌が指を這おう不思議な感覚に咲良は思わず目を瞑る。
不意に後ろから聞こえた足音に視線を向けると、さっきまでそこにいたはずの杉崎と舞香の姿が無かった。
「先輩?ちょ、離してっ…」
驚いた咲良は男から離れようとするが足に根が生えたかのように動けない。
「おいし…頂きます…」
男は咲良の体を引き寄せたかと思うと肩に顔を埋めて…次の瞬間。咲良の首筋に痛みが走った。
「痛っ…」
「ん…凄い…おいし…んっ…」
ジュルジュルと何かを吸う音が聞こえる。その時咲良は初めてこの男の正体がヴァンパイアであることを知る。
「ヤダ…離し………」
突然咲良の言葉が途切れ、その場に倒れこむ。見上げると男はフードを外して咲良を見下ろしていた。その眼は朱く。口の端からは血が零れていて…
「ヴァン…パイ、ア…?」
その言葉に男はニヤッと笑うだけだった。