甘い夢、苦い罠

「こうして欲しかったんでしょ?」

楽しそうに言う彼。
残念ながら、私から彼の表情は見えない。
恐らく、余裕綽々と微笑んでいるのだろう。

私はコクコクと頷いた。

「だったら、オレの為にキミの全身を使って働いて。
――死にたくなければ、ね」

天使の笑みで悪魔の誘惑。
乗っちゃいけないと分かっている。
しかし、わずかに残っていた私の理性は完全に吹っ飛んでしまった。

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