甘い夢、苦い罠

そっと彼女の頬に右手を添え、親指で彼女の唇をなぞる。

「早く教えて?」

「うぅ……うん」

息を吸い、覚悟を決めたように言葉を吐き出す。
女の口が小さく動いた。

「秘密、教えるから……その……私を……抱いてください……」

徐々にフェードアウトしていく語尾。
聞こえてはいるが、思わず聞き返してしまう。

「何だって?もっとハッキリ言わないと」

「……意地悪」

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