隣の席のオオカミ!【完】
「……」

「葉山君……?」

ずっと黙っている葉山君。


私は疑問に思って、葉山君の名前を呼ぶ。


「……悪ィ」

「え?」

わ、『悪ィ』……?


私は耳を疑った。


確かに、そう言ったよね?


「今はそれしか言えねェよ」

葉山君はなぜか悲しそうな顔で言うと、裏庭からいなくなった。


え?

何?

 ……なんで!?


私は全然、わからなかった。


なんで、葉山君にフラれたのか。

なんで、葉山君はあんな顔をしたのか。
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