隣の席のオオカミ!【完】
 × × ×


「葉山にフラれたぁ!?」

「……うん」

「なんで!? 葉山、あんなに告ってたじゃん!」

放課後、私は初音と有華に話していた。


あのクールな初音でさえ、びっくりする話だ。


「私、わかんなくて……」

なんでなの、葉山君?

あんなに葉山君、私に言ってくれたじゃない。

『好き』だって。


私、わかんないよ……。


「……ひっく」

「未央……」

大好きなんだよ、葉山君のことが。

大好きなのに……。


私はずっと泣いていた。
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