隣の席のオオカミ!【完】
「ということだ。俺は帰る。だが、ここは空けといてやる。だから、仲良くな」

会長は笑いながら、ドアを閉めた。


うわ、ホントに行っちゃったよ……。


それに、葉山君はぼう然としてるし。


「あの、葉山君?」

なんとなく心配で、声をかける。


「……あんにゃろ、ハメやがったな」

葉山君はその場に、勢いよく座った。

よほど、ご立腹のようだ。


「アイツの顔、一回、ぶん殴ってやる」

「ははは……。でも、うれしい。葉山君と両想いで」

私は葉山君の隣に座って、照れながら笑う。
< 114 / 156 >

この作品をシェア

pagetop