隣の席のオオカミ!【完】
「でも私、葉山君の彼女だよ? だったら」

「判んねェから、余計、厄介なんだよ……」

そっか……。


「大丈夫だよ」

「は?」

「だって、葉山君しか好きじゃないもん」

じゃなきゃ、もう生徒会長と一緒になってるし。


「だから安心して。ね?」

そう笑顔を見せて、葉山君に抱きついた。


この気持ちはウソじゃないよ。

なんて言ったって、葉山君は『んなの知ってるっつの』って言うから、言わないけどね。


「未央……」

葉山君から離れない。


葉山君が私のことを優しく呼ぶから、心にそう決めた。
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