隣の席のオオカミ!【完】
こ、これは……また、イヤな予感……。


「オレが教えてやろーか? レンアイ」

私のあごを人差し指で持ち上げる。


「っ、い、いいよ! 教えてもらわなくても!」

顔を背けるけど、また戻される。


「桐谷さんだって、恋愛したいだろ?」

「べ、別にっ」

「嘘だな」

もう片方の手が首にかかる。

その瞬間、過敏に反応してしまう。


「好きなヤツぐらい、いんだろ?」

「そっ、それは……っ」

い、いるけど……。

でも、無理に決まってるし。


そもそも、相手も私のこと、知らないだろうし……。
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