隣の席のオオカミ!【完】
無理やり振り向かされて、数人の男の子たちがいた。


え、葉山……?

 ──ってことはもしかして、不良……!?


「あ、あの、違います」

とりあえず、ウソはついてない。


「ウソつくなよ。俺たちの間じゃ、有名なんだから」

もー!

葉山君って、どんだけ敵がいるの~!?


「オイ、シカトしてんじゃねェぞ!」

私は塀に押しつけられる。


「葉山の女ってどーいうヤツかと思ったら、ただの女じゃねェか。……まぁ、この女をめちゃくちゃにされたら、アイツ、どんな顔すっかな?」

相手の顔が笑みで歪む。


どうしよう……。

このままじゃ……。
< 28 / 156 >

この作品をシェア

pagetop