隣の席のオオカミ!【完】
 


翌日の放課後。


「未央ー。帰ろ?」

いつも、初音は私を誘う。


一緒に帰りたい。


「ごめん! 私、用事あるの」

けど、今日はダメなの。


「お母さんにおつかい、頼まれたんだぁ」

「じゃあ、仕方ないか。有華と帰る」

「うん」

そう言って、先に下校した。


そして、真っ先に向かったのは、西高。


あの人たちはケンカしようとしてるみたいだから、止めなきゃ。


かなり、無謀で危ないかもしれない。

でも、こんなんじゃ、ダメだよ。


怖いけど、行かなきゃ……。
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