隣の席のオオカミ!【完】
葉山君の大きい体に、すっぽり収まった自分。


なんだか、安心する……。


背中に腕が伸びてきて、さする。


泣きやませようとしてるのかな。


私も葉山君の背中に手を伸ばそうと思ったとき、葉山君の体が離れてしまった。


「……。そーいえば、つけられたんだったよな?」

「え?」

「キスマーク。」

葉山君の指が、昨日のアトを指す。


「消えねェけど、アイツのは隠せる」

私の疑問を振り払うように、首筋に葉山君の唇が這われた。
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