隣の席のオオカミ!【完】
「あ! 未央と初音と一緒だ!」

「うん」

有華はうれしそうに言う。


「……あー! 葉山もいるんだ!」

 ──ドキッて、心臓が鳴った。


「今年はラッキーかも」

なんて、有華ははしゃいでた。


いいよねぇ、有華は。

そーいう、怖いものナシっていう姿勢が。


うらやましいよ……。


「ほら、教室行くよ。邪魔だから」

初音は相変わらずのクールさをまといながら、中に入った。


まあ、怖いものナシって言えるのは、初音のほうか……。


私は初音を追いかけた。
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