隣の席のオオカミ!【完】
「……なんなんですか、お話って」

「そんな怖い顔すんな。まあ、座れ」

生徒会室に迎え入れられ、ソファに座らされる。


「俺はアンタをどーこーする必要もない。ただ、お願いしにきたんだ」

「お願い?」

「そう。葉山にMVPを取らせないでほしいという願いだ」

「はい?」

私はちんぷんかんぷんだった。


多分、葉山君のことだから、全力を出してでも、MVPを取ろうとするに違いない。


そもそも、生徒会が私を使って、葉山君を参加させたんだから、矛盾がある。
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