隣の席のオオカミ!【完】
「──探したぞ」

「宮城……」

いきなり現れたのは、生徒会長だった。


「ンだよ、邪魔すんな」

「いや。お前に宣戦布告してやろーと思ってな」

「は?」

「次の種目は俺も出る。……この意味を考えておくんだな」

生徒会長は笑いながら、意味不明な言葉を残して、いなくなった。


「何だったんだ、アイツ……」

私はずっと、うつむいていた。


「私、先に行ってるね」

「はっ? ちょ……っ」

私は葉山君から離れていった。


バレたくなかった。

 ……泣いてたことに。


葉山君の言葉が頭の中でエコーしてて、それが胸をズキズキと刺激していた。


『オレは桐谷さんと誰と付き合おーが、知ったこっちゃねェよ』、が──。
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