隣の席のオオカミ!【完】
「葉山、遅刻だぞ」

「へいへい」

葉山君は空いてる席──つまり、私の隣に座った。


ええっ!?

隣って、葉山君だったの!?


私の頭によぎったのは、校長先生。

校長先生……。


私は見たことがない校長先生に怒りが沸き上がった。


「じゃあ、欠席の山下と篠田以外はそろってるな」

先生はどんどん、進行してく。


私って、なんてツイてないんだろ……。


「……なぁ」

「えっ! あっ、はい!」

「……声、デケェよ」

「あ。ごめんなさい……」

だ、だって、葉山君から話しかけられるなんて、思ってなかったから……。
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