隣の席のオオカミ!【完】
「アンタ、名前は?」

「え。桐谷未央……」

「……ふーん」

生返事をすると、葉山君はじろじろと見てくる。


ふ、ふーんって。

聞いといて、それはないでしょ……。


「俺は葉山裕典な」

「あ、うん」

うわー、気まずい……。

なんて、話したらいいの?


葉山君と話すの、初めてなんだもん。


「よろしく」

と、言うと、葉山君は机に突っ伏した。


も、もしかして、寝ちゃった……?


葉山君って、自由人だなぁ……。

ちょっと、うらやましいかも……。


とか思いながら、先生の話に集中することにした。
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