隣の席のオオカミ!【完】
「オレらもする?」

「え? ……んっ」

すると、葉山君の唇が重なってきた。


あのカップルの声も聞こえてくる。


しばらく重ねるうちに、葉山君の舌がゆっくり入ってきた。


そんな長いキスをして、終了したときには頭の中が真っ白に……。


ずっと見つめ合うと、葉山君が私の肩をつかんできて、少しずつ押し倒した。


「は、葉山君……?」

「オレ、桐谷さんとしたい」

葉山君がいつになく、真剣な表情で言う。


「え、え? 葉山君、冗談だよね?」

「冗談で言わねェし」

葉山君の口が、私の首に吸いつく。
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