家族☆ごっこ★
「琴子・・・・・。」

光は心底驚いた様子で…私はその行動にたっぷりと汗をかいている。

思わず手が出て 光を抱きしめていた。

「あ…あのさ…いいじゃん 今のあんたが
とっても温かければ……。きっとさ おかあさんだって…
昔のことは思い出になって…今はきっと幸せだと思う…。
だから 自分を責めるの もうやめなよ。」

そう言って体を離そうとしたら
反対に光に抱きしめられた。


「ひ…ちょ……。」

「温かい・・・琴子・・・・・。」


自分の本能にも冷汗だったけど 今反対に
抱きしめられてる自分が ものすごい世界で一番の
幸せ者に思えた。


「俺さ 琴子とこうやって家族になれて
めっちゃ 毎日楽しいよ。」

家族・・・・・・。


「ずっとこうやって 琴子と暮らしていけたらいいな。
家族として・・・・・。」


家族か・・・・・・
一気に突き落とされたような気がした。

何を有頂天になってるんだか 私・・・・。


家族だよね。
このハグは 家族としての私への愛情だよね。

それでも・・・・それでも
こうして光と一緒にいられるだけで
幸せなんだよね。
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