家族☆ごっこ★
「人の心ってずっと同じじゃないんだって…。
光の狼のような鋭い目は 私といる時だけは
可愛い子犬のようだったの。
その可愛い光を見る度 私は特別な存在だって思った。
うちら 孤独だったから…
まだ光の母親は母親らしかったけどね……
それでもかまわれなかった子供の傷は…孤独感に
変わってて…誰も愛せないし…誰にも愛されないって
そう思って人生投げてるんだよね。」


輝紗貴から出てくる 
私の知らない光が

輝紗貴とどんくらい愛し合ってたかを
聞かされたら 私は


今私と光が付き合ってるって言うタイミングを
逃してしまっていた。


「あんなに愛し合ったのに……
キスしたのに…永遠を誓い合ったのに……。」


キレイな横顔が残酷に見えてきた。

私の中では 軽い嫉妬がフツフツと芽生えだし・・・



過去のこと


過去のことよ


そう嫉妬に言い聞かせる。


「光が変わってしまって……覚悟はしてたの。
きっと何でかわかんないけど
私のこと嫌いになったんだって……。
メールが戻ってこなくなって…会う回数も減って…
学校に行くバスの中から 光が女と
歩いているとこ見かけたりするようになって…
そのうちいなくなっちゃったから
私も中でいつ この恋が終わったのかが
わからなくなっちゃったの。」

それは輝紗貴が
自分の本当の気持ちに気づいてないからだよ。

そう言いたくなる。
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