家族☆ごっこ★
「私もね…そうだったんだ。」

私は自分の過ごしてきた話を輝紗貴に話した。

「ずっと一人で孤独だった。居場所がなくて
だから必死においてもらえるよに努力した。
情けなくて悔しく 自分の生れた意味も呪ってきたんだ。
そんな時 いきなりきょうだいができたの。
ビックリしたよ。そしてそのきょうだいと
一緒に暮らすための居場所ができた。」

輝紗貴は私の顔をジッと見ている。

「私の知らない父親が再婚して家族が増えて……
最初はもちろん戸惑ったけど だんだん
そこが温かいとこだって気がついたんだ。」

光との最悪な出会い 赤ちゃんの信之介の話

輝紗貴は

「よかったね ここちゃん。
安心したよ。ここちゃんにもそんな辛いことがあったんだ。」

そう言って私の手を握った。

光の話を輝紗貴に伝える時がきた。

私は心の中で静かに言葉を考えてる。


「そんな毎日の中でね…私はそのきょうだいに恋をしたんだ。」

「きょうだいっていっても他人だから…。」

輝紗貴はそう言うと目を輝かせる。

「そう 他人・・・。
他人だけどね…私にとってはやっと見つけた居場所で
家族ごっこがとっても幸せだったから……
想いは募るけど…気持ちを伝えることはできなかった。」


あの胸の痛みがよみがえってくる。
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