家族☆ごっこ★
「その友人も全く 彼女と同じでね
誰よりもその子のことを大切にしているけど
踏み込めない理由があったの。
その友人は自分の想いにずっとまえから気づいているのに
どうしても伝えられずに
彼と彼女の恋のキューピットになった。」

輝紗貴の表情が硬くなる。

「それは・・・・どういうことで?」

「二人はね親戚同士だったの。
優しい従兄のおにいちゃんと慕われるうちに
想いを口にできなくなってしまった。
だから 愛する従妹の彼女の幸せを願うために
……彼と彼女の仲を取り持ったんだって。
わかる?輝紗貴?」


「それって…私のこと?
彼って光?従兄って 淳くんのこと?」

私はうなづいた。


「光は今 私の大切な人なの。
まさか 輝紗貴の元彼が 光だなんて思ってなかった。」


混乱してる輝紗貴


「え?じゃあ 光の大切な人って ここちゃん?」

「うん。今回のことで
私と光はやっと心が通じ合ったの。」


輝紗貴は しばらく沈黙してたけど


「そっか・・・・。」とつぶやいた。

「ここちゃんと…なんだ……。
ビックリした…こんな偶然ってある?
あぁ~~ほんとにビックリした。」

輝紗貴の瞳に涙が浮かんできた。
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