家族☆ごっこ★

「大丈夫だよ　光には私がいるから。」


私は輝紗貴の手をとった。


「私が光をずっとずっと愛するから大丈夫。」

「ここちゃん……。」

「だから　輝紗貴も勇気出して…。
先輩もここちゃんを愛してるよ。
でも残念だけど　いくじなしだから…外国に
逃げようとしてる。最低だわ。」


先輩に対して腹が立ってきた。


「私も家族ごっこが幸せすぎて
勇気が出なくて…だけどね…やっぱり
光と恋人同士になれてすごくすごくもっともっと
幸せになった。
だから輝紗貴にも　考えてほしいの。
本当に一緒にいたい人は誰なのか。」



「うん。考えてみる。
淳くんのこと…どんな人たちより違う人で
私の最高に心地よい居場所で…それが恋なのか何なのか
よくわからないけど
たださっきおばさまから外国に行くって聞いた時
すごく悲しくて不安になったの。
淳くんに会えなくなる……
イヤだ…イヤだって……。」


「輝紗貴…一緒にいたい人なんだよ先輩。
一緒にいて居心地がよくて安心できて……
大切な人なんだよ。」


輝紗貴は私に抱きついた。


「ありがと　ここちゃん。
よく考えてみるから……。」


私も輝紗貴を思いっきり抱きしめる。

「後悔しないで……。」