家族☆ごっこ★
「お腹すいた。」

そう言いながら光が入って来た。

「昨日食べそこなって夜寝られなかったんです。
大野さんの朝ご飯だけが楽しみでした。」

制服を着て現れた光は 別人のようだった。

「あらあら それは光栄です。」

大野さんはメロメロになっている。

「おはよう よく眠れた?」

「寝られません・・・・。」

「じきにお互いなれるよ。信之介は
赤ちゃんのわりに かしこいタイプだからね。」


大野さんはいそいそと光にご飯とみそ汁を
運んできた。

私はセルフだったのに……。


「今日の夕飯はオムライスにしてもらってるから。」

「下ごしらえしておきますから
光さん戻られたら 作ってくださいね。」


大野さんが私を見るから
「え?私が?」というと

「女の人は今からやっておいても
損することはありませんよ。」と言った。


「俺 部活とかあって少し遅くなるからさ。」


少し遅くなるって…
女だからって…
何か話が少しづつ違うんじゃないかな。
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