家族☆ごっこ★
家に帰ると 大野さんが信之介をだっこして
庭を散歩していた。

「おかえりなさい。」

「ただいま。」

「最後の登校はどうでした?」

「いえ まだ始まったばかりだし無関心でした。
ちょっと寂しかったな。」

「そうでしたか。でも転校しやすかったでしょ。」

「そうですね。突然だったからほんとに。
あ 今まで私が来る前は 信之介はどうしてたんですか。」

「光さんがちゃんとやってましたよ。
お優しい方でね…器用なんです。」

「はぁ・・・。」

確かに手際のいいのはわかる。

「光さん 素敵でしょう。
琴子さんも嬉しいでしょう。そんな人と家族だなんて。」


そんなことないよ
あいつ 何か私にはめっちゃ意地悪だし
本当に お優しいのかは謎


「あんまり興味はないです。」

「あら~~学校でもかなり人気あるらしいから。
琴子さん嫉妬されるかもしれませんよ。
信之介さんは 光さんにソックリだから
きっとイケメンになるわね。」


信之介はつぶらな瞳で大野さんを見つめている。
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