家族☆ごっこ★
「今日はあんただよね。
信之介。昨日寝れてないから…私早く寝る。」

「いいよ~~。」
素直な返事に拍子抜けした。

素早くミルクを作って信之介を抱いて
ソファーに腰かけた。

「うまいか?早くこんなもんじゃなくてさ
三人で食卓囲もうな。」

三人?

「あんたってずい分 子供あやすの上手いんだね。
慣れてるっていうか…手際がいいって言うか。」

「俺はもともと何でもできる男だからね。
勉強スポーツ まさか育児までできるとは思っても
なかったけどさ。」

「すごいナルシスト~~。」

「ほんとのことだ な~~信之介~~。」

「じゃあさ あんたが面倒みてよ。
私が大野さん来るまでは家事するから。」

信之介の面倒見るより お茶碗洗いの方が楽。

「へぇ~~信之介
琴子に捨てられちゃったぞ。
冷たいママだよな。」

「あのね 私はママじゃないし
あんたはパパじゃないでしょ?」

信之介を肩にのせて背中をトントンした。


「ゲップ~。」赤ちゃんとは思えない音。

「よっしゃ 成功!!」

人の話を聞きなさいよね……。
< 29 / 271 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop