家族☆ごっこ★
「親孝行な息子だね。」

「まーね 結構大変だったんだって。
母子家庭。かあさん働き詰めだったからさ。」

「うちのおかあさんは病気で私が
小学校の時死んじゃったから それからは
ばあちゃんが育ててくれたんだ。
口を開けば 琴子いい男見つけなさいよ。
くれぐれもあんたのおかあさんみたいな人生だけは
送るでないよって言ってたよ。
どんだけ悪いヤツなんだか。」

「そうでもないよ。
大人の事情はわかんないけどさ・・・・。
小野崎さん 少し変わってるけどさ…悪い人じゃない。」


「よかった安心した。
悪いヤツに似てる自分がイヤだったから…。
だって憎たらしい目で見るんだもん。みんな。」


「俺たちはさ ちゃんとした家庭築いていつまでも
仲良く生きていきたいよね。
子供に俺たちのような思いさせるの絶対やだよな。」


俺たちは・・・・。
ああ そう言う意味か。
なぜかひっかかった言葉だったけど

「そうだよね。
幸せにならなくちゃ・・・・。
私はいい妻 いいおかあさんになるのが夢なの。
いつも笑い声に満ち溢れた・・・
楽しい家庭で 私は夫のために尽くすんだ。」

おばさんがおじさんをいつも
バカにしてたのもなんだかやだったな~。


「いい心がけだよ。琴子はいいママになるね。」

光の瞳がキラキラしていた。
どアップ・・・・。

ドキドキ・・・至近距離にイケメンが~~~。
一瞬めまいがした。
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