家族☆ごっこ★
「光さんとはうまくやってますか?」

「突然のことでなんだか振りまわされてます。」

「振り回す?光さんが?」

「意地悪だし…俺様だし・・・全く理解不能です。」

辻さんが目を丸くしている。

「何か?」

私はパスタを口に入れる寸前で止めた。

「あ ごめんなさい。光さんそんな風には見えなくて。」

辻さんは笑った。


「今どきの子にしては優しくて親思いで
素敵な男の子だけど……。あ それと頭もよくて
それからイケメンで。」

「イケメンなのはわかりますけど……。
わがままっていうかずるがしこいって言うか。」

「ますますわからなくなりました。
やっぱり同じ年の琴子さんに見せる顔と
私たちの前で見せる顔が少し違うのかしら。」

多分すごく違うんだと思います。


そう言いたかったけどやめておく。

「お金たくさんつかいましたけど大丈夫なんですか?」

「小野崎氏からは 今までできなかったことを
してあげたいとそう言われてますから安心してください。」

なんだか夢物語みたい・・・・。
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