家族☆ごっこ★
おばさんを手伝って お昼とかたまに
作ると 小さい子たちが喜んだ。

「琴子ちゃん 上手ね~~。」

うれしいけど おばさんがおもしろくなさそうで
いつのころからその空気を察して
作ったら自分の分を持って 部屋にあがった。

下から

「ママ美味しいね。」

「ママのお料理最高~~。」

いつの間にかおばさんのに変わっていた。


本当はハンバーグだってもっと美味しく作れるよ。
そう思いながら 頬張る光の様子が嬉しかった。

「やっぱ 琴子に仕上げてもらったら
マジうまになったし 全然俺が焼くのと違う。」


絶賛の声に悪い気はしない。

なんかどんどん私は光に巻き込まれて
いいように使われている気がしてるけど


不思議なことにイヤではなかった。

光のペースにどんどん巻き込まれて行く。

「髪の毛いいよ。」

「そう?」そっけなく答えるけど
ドキドキした。


「琴子はいい奥さんになるよ。」

「それは夢だけど…私よく考えてみたら
あたりまえの家族って知らなかったわ。」

おかしくて笑った。
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