【完】あなたの傍で・・・何色に染まりますか
「彩音…ごめんな。ほんとに。

 俺がお前を支えてやんなきゃいけないのに…」


『ありがと。潤が来てくれてうれしかった。

 死んじゃうかと思った…

 私…潤がいないと生きてけない。』


「俺もだよ。彩音。」

潤は私を強く抱きしめた・・・





「なあ…これからどうするつもり?」

『分かんない。でも、あの調子じゃ高木先生なんかしてきそう。

 仕事行くのヤダな…

 やめちゃおうかな…』

「俺は彩音の仕事のことよくわかんねーけど。

 楽しそうに仕事してたじゃん。

 なんかしてくるんなら、俺が何とかするから…」


『なんとかって…』


「シャーねーじゃん。親父に頼むよ。最後は…」

『お父さんって…』

「ああ…彩音には言ってなかったけど。

 俺の親父は…恭哉の勤める会社のトップ。

 すなわち社長なんだよ。

 お前の病院も俺の親父の会社の傘下にある…」

『うそでしょ…じゃあ…社長の息子なの。』

「だから嫌だったんだよ。俺は俺…親父は親父だから。」

潤のお父さんはなんと大企業の社長さんだった。
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