【完】あなたの傍で・・・何色に染まりますか
「急も私も同席させていたくことになり、ご無礼をお詫びいたします。」


お父様が入るなり、頭を下げた。


「そんなことは…近いうちにお会いすることになるのでしょうから・・・
 どうぞ…」

父の言葉に、潤はご機嫌の様子。

父は、私たちのことを許すと言っているのと同じだから・・・


父も母も、潤のお父様がきたことにはさほどびっくりしていない様子。



その中で、ただ一人、びっくりしている人がいた。


「しゃっ社長…どうしてこちらに??」

「確か君は…企画部の七瀬課長だよね…」

「えっ・・はい。」

兄は、お父様である社長と潤の顔を見比べている…


「七瀬課長…アヤちゃんは妹さんかな?
 うちのバカ息子がアヤちゃんと結婚したいと言い出してな。
 今日は…ご挨拶に伺ったんだよ。」


「・・・・バカ息子??潤が???」

「わりぃーな。恭哉。恭哉が勤めている会社は親父の会社。
 まあ…俺には関係のない会社だから、言わなかったけど…」


「じゅん…」


兄の言葉には何か含みがあるようだ…

まるで、あとで覚えてろよって言わんばかり…
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