【完】あなたの傍で・・・何色に染まりますか
事務所へ行くと、潤は私に料理を作るように言ったので、三階で上がった。


その頃、みんな心配そうに集まって、はずしたタイヤを見ていた。

「これは・・・潤さんどうするんですか?」

「俺もわかんねぇーんだよ。どうやらあいつかなり嫌がらせをされているみてーで。ぜってぇーゆるさねぇー。こんなことした奴・・・」

「目星は付いてんですか?」

「多分・・・俺たちが一緒になることをよく思っていない奴だと思うんだ。
 手紙もきていたみたいだし・・・」

そして、潤は私が話したことをみんなに話した・・・

「それって・・・彩音さん側より潤さん側の方が犯人いそうじゃないですか?
 だって、彩音さんあの性格ですよ。恨まれる様な感じじゃないと」

「俺もそう思うんだ。今までの俺の付けが回ってきたってことか?
 くっそー。彩音にこんな真似しやがって・・・」

「俺らができること言ってください。彩音さんは俺らにとっても大切な人っすから・・・彩音さんだけっすよ。俺らの事まともな目で見て相手してくれる普通の人は・・・だから、俺らにとっても大切な人ですから・・・」


彩音は普通の女の子なのに、柄の悪い俺の仲間にもやさしく接してくれる。
それに、俺がちょっとでも横暴な態度をとると、後輩たちの味方になっちまって・・・俺が折れることになる・・・

こいつらにとってみれば、彩音は大切な女なんだろう・・・


「わりぃーな。犯人はぜってぇー捕まえっから・・・そんときは力貸してくれや。」


「当たり前っすよ。潤さんの頼みだけでもそうですけど、彩音さんがくるしんでるんっすから・・・俺らだって許せないっすよ…」


彩音がこいつらといい関係を作ってくれていたことに感謝だ。

彩音はそういう子だ。周りの奴らとの壁をなくす天才だな。。。 
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