【完】あなたの傍で・・・何色に染まりますか
どうやら、和人は昨日仕事中に事故にあったらしい。

和人の仕事は自動車整備。

車好きが集まるであろうそんな職場。

車を買たてのお客さんが仕事をしていた和人に気がつかず軽くはねたらしい。

かるくはねたって言っても、ぶつかったって言う方が的確な表現。


『和人…心配したんだからね。達也からメールきて…
 達也…今仕事で日本にいないからって
 ちゃんと、連絡しなさいよ。まったく。人騒がせなんだから。』

ほっとしたのが半分。怒りたいのが半分っていう心境。


私は、病室にいた男性に声をかけた。

『すいません。お騒がせしまして…』

「いえ…和人さんが事故ったと聞いてびっくりしましたよ。
 もしかして、彼女さんですか?」

『違いますよ。友人です。
 私、ここで働いているから…』

「もしかして、天使?」

『それも違います。それに天使ってなんですか?看護師ではありません』

「通じてるし…じゃあ?」

『事務です』

「そうなんだ。ちょっと意外。和人さんの知り合いにお嬢さんがいるなんて…」

『お嬢さんって!!別に普通ですけど。』

「お前…うっさいな。いいんだよ。
 アヤは…俺たちと住む世界が違うくせに、
 高校から一緒にいるような奴なんだから。」


和人は多分後輩と思われる男の人に話した…

私はこの後、他愛もない話をしてから病室を後にした。


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