【完】あなたの傍で・・・何色に染まりますか
そのころ…

和人は潤の家を訪ねていた・・・

「ああ…和人か。今日はわりーけど、話できねぇーや、明日にしてくれや」

「話ができないのは、アヤとのことがあったからですか?

 アヤとさっき会いました。ざっとですが、話聞きました…」


「そっか…じゃあ、知ってんなら、ほっといてくれ」


「潤さん…最低ですね。そんなことなら、俺にアヤを返してください。」


「和人…お前…」


「そうですよ。俺は高校の時から、ずっとアヤだけを見てきました。

 あいつが幸せになるなら…って潤さんと付き合い始めたと聞いても

 笑っていました。
 でも、今は違う。アヤは泣いてる。

 あんなに苦しんでいるアヤをみてられない…」


「どんなに泣いていても、苦しんでいても、アヤはお前には渡さない。

 俺の女だ。ただ一人、俺の女だ。」


「そんな大事な女をほっておいてるじゃないですか…

 一番無防備な時に…

 あいつ、今誰かが支えてやらなくちゃ、倒れる…分かんないんですか。

 本当なら、俺が支えてやりたい。あいつが望むなら俺が…

 でも、俺じゃだめなんですよ。

 あいつがほしいのは俺の腕じゃない…

 潤さんだって分かってんでしょ。そんなこと、なのに…」


そう言われ、潤は玄関を飛び出していった…


彩音がどこにいるのかも知らないのに…
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