秘 密
居待ちの月


………- カチャカチャカチャ


私は目の前のパソコンとにらめっこをしながら、

たまにチラリと視界に入る、
既に立ち上る湯気は消え、とうに冷え切っているであろう、側にある飲みかけのミルクティーのカップを無視して、

時折、大きな息を吐きながら、一定のリズムを刻み夢中でキーボードを叩いていく。





未だ、私の心に残る

決して誰にも…あなたにでさえ

見せる事が出来なかった想いを


抱きながら。




そして


あれから二年……


私は



ここに


月に託した願いを



…解き放つ…………
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