年下男子にご用心!?
「これで本当に完成ですね」


企画書をホチキスで留めて元村漣次が笑顔を浮かべる。


「えぇ、お疲れさまでした」

「翠さんもお疲れさまでした!あぁ~」


足を広げて椅子の上で大きく伸びをする。


「あ、ちょっと~」

「翠さんもやったらどーですか?きもちーですよ?」

「私はいいわよ。
でも、もう少しで8時になるし、今日は飲みに行けそうにないわね。ごめんね」

「いんですよ、翠さんと居れるならどこだって。お茶もいつもより美味く感じるし」


そうハニカミ笑顔を向けてくる元村漣次に、心臓が跳ねた。


「だ、だったら・・・飲みに行く必要ないじゃない」

「でも、行くんです。それは決定事項ですから。
もう、出ましょう。送りますから」

「え、」


断る前に手を引かれて、電気を消して企画部を出た。


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