年下男子にご用心!?
「大雅・・・ごめんね」


背中を向けようとした大雅に謝ると、ゆっくり私の方に向いた。


「千佳ちゃん、来てからありがとうと、ごめんしか言ってないよ?」

「え、だって・・・でも、他にも・・・」

「そうだけど、殆どそれ!」


ビシッと指摘されて思わず苦笑してしまう。


「ねぇ・・・大雅は、何でなにも聞かないの?」


疑問に思ってた事を聞いてみた。

大雅は私がここに来てから、ただ側に居続けてくれている。

私の問いに、大雅は身体も視線も天井に向けて枕の下に手を入れた。

その横顔は、何かいつもより大人に見える・・・。


「必要だったんでしょ?」

「え?」


ちょっと意味が分からない・・・。


「真っ先に浮かんだのが、俺だったんでしょ?それで、十分」

「あ・・・」


・・・・・そうかも、しれない。

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