年下男子にご用心!?
「・・・・はぁ~っ」


手が少し汗ばんではいるけれど、辺りを見渡してホッとする。

今日も、誠司は居ない。
これでひと安心だ。


足どり軽くマンションのエントランスに入った。


「・・・・っ・・・!」


ところが、入ってすぐの所で突然後ろから手首を掴まれ、どんどんエントランスから離されて行く。

あんなに見たのに、いつ来たのかも分からない・・・。


「せ、誠司っ!離してよっ!」

「・・・るせぇ、黙れ」

「離して!大声出すわよ!?」

「十分、大声だ」

「誠司っ!」


どうにか離れようと腕を振ったり、踏んばってみても誠司の力には敵わない。

どんどんマンションから離れて行く。


「せ、誠司っ、話そうよ!ね?」

「千佳・・・お前が無駄だって言ったんだろ」


その時だった・・・。


「待てよ」


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