年下男子にご用心!?
「・・・千佳ちゃん、本当にそう思ってる?」


真剣な目を向けてきた大雅に、コクリと頷く。

今がそうでも、助けてくれたのは確かな事・・・。

前に立ってた時の大雅の背中からは、臆病さなんて一切感じなかった。

普段だったら、この場でも泣いちゃうはずなのに・・・。


「大雅、本当にありがとう」


言うと、目を伏せて微かに微笑んだ。


「大雅、戻ろ?立てる?」


手を差し出すとギュッと握る大雅。


「千佳ちゃん、好きなんだけど・・・」

「ん?私も大雅、好きだよ?」

「違うって!」

「え?」


思わず首を傾げると、肩に手が回り引き寄せられた。


「た、大雅?」

「好きなんだよ・・・」


ただ焦がれるように呟いて、強く抱きしめられた。


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