年下男子にご用心!?
「マドカ、話がある」


・・・・・来ちゃったか・・・。

部屋のドア越しに聞こえるムッキの声は、カラオケでの怒声と違って、顔も真剣そうなのが伝わってくるよ。

やっぱり、別れ話に来たんだ・・・。


「・・・アタシは話す事ない。帰ってよ」

「俺はある。だから開けてくれ」

「アタシはない。だから帰って」

「――マドカ」

「帰ってよっ!」

「――分かった」


ごめんねムッキ・・・。
ズルくて本当にごめん。

でもアタシ、ムッキと別れたくないの。
ほんの少しでも時間が開けばって・・・。

許してくれて仲直りできるって、小さな可能性を作りたいの。

本当にズルくてごめんね。
本当に自分勝手でごめんね。
本当にごめんねムッキ・・・。


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