年下男子にご用心!?
「俺、入社式で田中さんに一目惚れだったんです・・・」

「ぅ、私に・・・?」

「・・・・はい」


さっきの激憤はどこへやら・・ジッと何かを求めてくるように見つめられて、心臓がちょっと跳ねる。


「部所は違うし大きな接点も無かったけど、見かけたらいつも見てました。
廊下ですれ違ったり、用事で企画部に行っても田中さんは必ずあいさつしてくれて・・・」


社会人としてあいさつするのは当然だ。
それは、好き嫌い関係なく。

そんな中で、彼の私に対する気持ちが伝わってくる。


「田中さん・・・」


――心が、嬉しいよ。って言っている。


「好きです」

「ごめんなさい」


でも、半分だけ。


< 77 / 218 >

この作品をシェア

pagetop