年下男子にご用心!?
「ん?元村君・・・これは、どっちを入れたらいいの?」

「え?あ、すみません」


元村漣次との企画書作りが始まった。

私が指差した書類の箇所を見て受け取り、鉛筆で大きくバツ印を引く。


「お願いします」

「はい」


私がパソコンに打ち込んでいる間に、彼が印などを付けた資料の書類がどんどん出来上がっていく。


「翠さん、ちょっといいですか?」


元村漣次に向くと椅子移動で私に少し近付き、書類を差し出してきた。私も、椅子移動で少し近付く。


「これ、どっちがいいですかね?」


どうやら、抜き出す文章に悩んでいるようだ。


「・・・ん~。こういう場合は、どっちも候補って形でいんじゃないかしら。後々、チェックする時にどちらか消せばいいし」

「でもそれじゃ翠さんが・・・」

「仕事ですから」


打ち込みが多くなろうとこれが仕事。問題はないわ。


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