年下男子にご用心!?
「はい。これで分かりやすくなったでしょ?」


サッと私に差し出す、先ほどの書類。


「ちなみに青がグラフです。
覚えて下さい」

「言われなくても分かるわよ」

「始めからこーすれば良かったです。何か、頭ん中でもまとめやすいし」

「・・・そう、分かりやすくて見やすいわ。ありがとう」


自然と元村漣次に微笑みを向けていた。

すぐにパソコン画面に顔を戻すと、彼もデスクに顔を戻すのが横目に入る。


「み、翠さん、もう少しで昼です。一緒にー、同じタイミングで休憩した方が、昼からもやりやすいですよね」

「ん、そーね」

「じゃ、いい所で言って下さい」

「ん、はーい」


パソコン画面から目を外す事なく返事する。


翠自身、漣次が微笑みに撃たれ固まった事も、さりげなく一緒にお昼を過ごしたいから言った事も

全く気付いてはいなかったのだった。


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