年下男子にご用心!?
「元村君は部の皆から信頼されています。
私は部長の指示に従っているまでですし、もし今、別のをと指示されたらその仕事をこなすまでです」

「・・・あなた調子に乗ってるんじゃないの?」

「そんなつもりはありません」


何か色んなものを含んでるような、鋭い眼差しに少しビクビクしながらも視線は外さない。


「・・・フンッ。あなた、昔からそうだったわよね。これかもずっと、パソコンにくっ付いていなさいよ」


そう言い残して有川さんはトイレから出ていった。


「こっ・・・恐かったぁ」


力が抜けて、今になって大きな恐怖心を抱いていた事に気付く。

楽な仕事ばかりこなして、掃除などの雑用は一切やらない。
企画部に居た時、有川さんはお世辞にもいい先輩とはいえなかった。

あぁ、入社当時を色々思い出して嫌な気分だわ・・・。

でもまた手をゴシゴシ洗って、頭を切り換えてトイレから出た。


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