向日葵のように…
あの人は、何もわかっていなかった。
人生と言うものは
何度後悔したらいいのだろう…
失って初めて気付かされたことがある。
あの人…彼は優しい人だった。
同じ教室の片隅で
ふざけて怒らせた。
何度も何度も怒らせた。
私は気付いた。
彼は本当に起こってなんかいない、と。
そこで気付くべきだった。
もっと彼を別の視点で見ることができたはずなのだ。
私にとって彼は、
ただそこにいる人だった。
なんの予兆もなく、突然彼が星になった。
自らの意志で空へと旅立った。
私はずっと忘れていたことを思い出した。
“彼は優しい人だった。”
勿論、彼は憎まれる様なことはしない。
かといって、愛されようともしない。
誰もが彼の行動に疑問をもった。
彼にも、色んな思いがあったのだろう。
これはしばらくして知ったことだが、
彼は、愛していた。
自分の家族を…
私は、後になってわかったことがある。
彼は、何も知らなかった。
自分が愛する以上に、
彼自身が
沢山の人に、愛されていたことを…