面倒臭がり屋の恋!?(仮)
「な、んで…っ」
『クス…会社では完璧でデキル先輩。プライベートでは面倒臭がりやなダメな先輩。良いギャップじゃないですか。俺は好きですよ?』
「……ッ!!」
ギャップなんて、言い方を変えれば裏表のある二重人格者だ。
そんな人の、どこが好きになれる?
「…嘘っぱちよ?そんなの。」
『え…?』
「ギャップなんて、慣れてしまえばコンプレックスの塊。私はそれが楽なの。でも…周りはそんな私からは離れて行くわ。だから、隠してたの。」
『先輩…。』
いつだってそう。
だから私は、会社では本来の自分を隠してきたんだ。
ちゃんと働くために。
感情なんていらない。
面倒臭がりな私を見れば、誰もが私から離れて行った。
最初は皆が口をそろえて言うの。
“それも個性だよ”
って。
だけどそんなの口からの出任せだった。