面倒臭がり屋の恋!?(仮)



蔭ではそんな私のことをだらしないって、もう大人になるのにって…ネタにして、楽しんでたんだ。

それが分かっていたから…心を開かない人には自分の本性を見せなかった。

見せたのは偽りの自分。

本当の私とは正反対の自分。

ストレスしか生まれない、作られた私を演じて来た――。


「私が君の誘いを一度も受けなかった理由――分かる?」

『それは…、』

「用事があるなんて嘘っぱち。本当は――面倒臭かったから。」

『……!!』


いつから私は…人を突き離すことに慣れてしまったんだろう。


「君とプライベートで付き合いがあるって噂になったら、面倒事が起きる。君はいつも私を頼って来たけど、いつも邪魔が入るでしょ?それは、君から私を遠ざけようとする策略。」

『それは…分かってました。でも!』

「君は何にも分かってない!邪魔が入った時、どうして私が簡単に引き下がるか知ってる?面倒だからよ。…本当の私はね、面倒か面倒じゃないか、その基準で動くの!君が思ってるような人間じゃない、私は!」


そう。

私はそういう最低な人間なの。

だから…もう近付こうとしないで。


これ以上――私を傷つけないで。





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